超 自 省 録

時事、日中関係、社会問題について。会社員、オタク、二ヶ国語をしゃべるやつが、書きます。

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2.人間の目は何万画素か  ~CDとDVDの容量のお話~

 前回は目と耳、視覚と聴覚について話した。

 ところでそもそもAudioとVisualの実態はなんなのか。
 
 音は空気の疎密が伝える縦波であり、鼓膜で信号に変換され脳に伝わる。映像は電磁波のうち一部の周波数を、網膜・脳が認識して得られるものだ。電磁波について僕は理解していないので、よく説明できない。
 まあしかし、人にとって意味は、音がある物体の振動の仕方を報告しているのに対し、映像は物体の形そのものを伝える、ということで、間違いはないだろう。 

 ここからがこの文章のテーマだ。伝達する情報量という点で、視覚(Visual)の方が聴覚(Audio)よりもかなり大きいということは、想像に難くない。一体どのくらい情報量が違うのだろうか。定量的に知ろうと思っても、認知神経科学の教科書にはかかれていない。しかし、ちょっと考えればおよその検討がつく。
 
 具体的には、CDとDVDの仕組みを考えてみればいい。

なおここでいうCDは音楽CD、(CD-DA)のことだ

CDがはサンプリングという手法で音記録する。連続的で無限の情報量をもつ音(これは重要なことだ)を、一秒間に44千回測定し、結果を記録している。
 イメージとしてはこんな感じだろう
       
            左   右
一秒目1回目    13344 23355 
一秒目2回目    14133 20054
.
.
.
一秒目43346回目  00999 00223

 毎回のサンプリング結果を左、右チャンネルそれぞれ一つの数字ついて記録しているわけだ。言い換えれば、0から6万5千くらいまでの数字で、音を評価しているわけだ。なぜ通信簿のように5段階評価ではなく、6万5千段階評価なのかというと、一つには段階が細かい方がまあチガイワカルからという理由で、もう一つには2の16乗が6万5千(二進数16桁で済むから)という便宜的な理由による。

 ではなぜ標本採取(評価)の回数が44千回/秒なのかというと、それには「人間の聴覚が20千回/秒までの振動を聞き分けられるから&標本化定理で復元がうんたらかん・・・・」という理由がちゃんとある。

 ともかく、CDは毎秒44千×16×2ビットの情報で記録しているということだ。このことをもうすこしわかりやすく喩えてみよう。

 
 8ビットというのは、組み合わせ的にして256通り、ちょうど英数字1文字が表せる。16ビットにすると漢字もふくめ日本語一文字があらわせる。つまり、以下の三行の文字列はお互いに対応しているということだ。

00100110 11001110

a d



(対応はJISでもUNICODEでもなく、テキトウ)

やや乱暴だが、これを使ってCDの記録方式を書き直すと。

          左  

一秒目1回目    あ
一秒目2回目    穂
.
.
.
一秒目43346回目  蚊

というように書くこともできる。

右チャンネルの分もあるので、これでCDは日本語にして、毎秒44千字×2=9万字、毎分540万字の小説の大作に匹敵するくらいの情報量を記録してると喩えて説明することができるようになった。

DVDの方も考えてみよう。でも、めんどくさいから簡潔に書こう。

DVDは720×480ドットの絵を毎秒30枚記録している。圧縮やら形式やらのことを考えずに計算すると、これは(720×480=)35万画素×(一画素あたりRedGreenBlue計)3バイト×30フレームで、秒間約3000万バイト、つまり日本語1500万字分の情報量を持つ。 一分間にすると、実に9億字の情報量をもっている。DVD画質の映像を一分間見ることは、おおまかにいえば四庫全書、あるいは広辞苑級の辞書を数百冊を読み終えることと同じである。

DVDの方が、CDの200倍くらいは情報量が大きいことが分かったが、どっちもずいぶん多いように思える。我々が一秒間に読める文字などただだか数十個程度なのに、耳と目はそれを遥かに超えた情報量を取り入れている。・・・・*

 では、我々の目の解像度はDVDで十分なのかというと、そんなわけはない。考えてみるといい。オペラ座の怪人を、DVDとの生の舞台のどちらで楽しみたいだろうのか。あるいはサッカーの試合はハイビジョン放送と生観戦どっちがよりリアリティがあるのか。むろん後者である。

 人間の目には椎体細胞が600万~700万個あるから、目の解像度は700万画素程度だという説がある。それじゃ、人は最新の一眼レフデジカメの写真を目の前にプリントしておいたら、真実と勘違いするのかというと、そんなことはない。人の目は、700万画素程度の静止画では騙されない。ましてや、35万画素のDVDの情報量など圧倒的に足りないのだ。

 なぜならば本来、演劇、絵画、スポーツ観戦は、細部に注目したり、自分の水晶体で光学ズームしたりすることができるからだ。しかも、どこまでズームしようと解像度は無限大だ。それが真実というものだから。どんな映像表示デバイスでも、これはおそらくできない。実現しようと思ったら、脳に直接信号ケーブルを接続するしかない。


 現実に、映画やスポーツがDVDで盛んに供給されるているは、単純にコストというか経済的効率性の問題だからだろう。毎回観客の目の前でタイタニックを沈ませて見るわけには行かないだろし、全国民が日韓戦を観戦できるスタジアムも作れない。

 キリスト教では、細部に神は宿るという。

いくら大量の情報量を伝えられるとはいえ、現在の映像技術はまだまだ神の仕業にはほど遠いようだ。

                        





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  1. 2005/10/22(土) 02:27:23|
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