超 自 省 録

時事、日中関係、社会問題について。会社員、オタク、二ヶ国語をしゃべるやつが、書きます。

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新世紀エヴァンゲリオン感

読者の皆さんこんばんは、本ブログ作者です。

最近縁があってといいますか、アニメおたくの友人がいて、「新世紀エヴァンゲリオン」を全話見ることになりました。友人の彼がほとんど押しかけ女房のようにDVDをうちに持ち込んでくれたため、前から見てみたいと思っていただけに、助かったといえるかもしれません。ちなみに、このブログの校正とフィードバックをやってくれているのもその彼です。




公式ページへのリンク


 

さて感想ですが、この作品に対する僕の評価ははっきり言って低い。疑問だらけがのこり、そのストレスが鑑賞のエンジョイメントをすこし上回るという不愉快な結果になった。本来ならここに、疑問点をすべて書き出したいが、ネット検索してみるとすでにいろんな人がいろんな疑問点について議論していて、テクスト分析も盛んに行われているようだから、あえて今からあれこれ具体的にあげつらう必要もないだろう。作品内容の描写も省きたい。みたい人はレンタルかYahoo動画が手近かと思う。一話160円くらい

 ところでネット上のエヴァに関する議論は、作中のさまざまな疑問点に一応答えみたいなものを提示したようで、実は厳密とも体系的ともいいがたい。考えればそれは致し方のないことで、なぜかというと、もともと不完全な作品だからである。アニメエヴァンゲリオンというのは実に無責任な作品である。辛口に言えば、大風呂敷をひろげておいて、結局なにもやらない詐欺師と同じようなものだ。あるいは例えて言うと、ステージに上がったパフォーマーが観客に向かって「あなたたちにこれがわかりますか?」と挑発しといて観客が分からず、「では答えをお教えしましょう」と言ったのはいいが結局自分も分からなかった、というような有様だ
 第21話「ネルフ誕生」では、それまでビルドアップしたすべてに一応の説明を果たすことになっていたようだが、その試みは見事に失敗し、それをみた僕は内心で Bullshit!と何度も叫ぶ。まだ曖昧にしていた方がましだったと思う。劇場版の第25話、第26話といえど、一応の答えを与えるというよりかは、ますますなぞを深めるばかりだ。
 ネット上で見つけた評論で僕が共感したものをを引用すれば、こういうことになる

なぜこれほど多様な解釈と反響が生み出されたのか。

 ひとつには、この作品が、まれにみるほど多くの情報を取り込みつつも、ストーリーの肝心な部分は明確にしないため、多様な解釈を許す作品になったという面がある。
 もちろん、これは、作品自体が狙った戦略でもあった。 
エヴァブームの頃、様々な雑誌で、エヴァのあのシーンはあそこから来ている、あの作品の影響を受けている、という指摘合戦が続いた。
 製作者が明確に狙っていると思われるものから、こじつけに近いものまで、膨大な指摘があったと思う。小説や漫画や軍艦からとられた、登場人物の名前や各回の題名、ちりばめられた精神分析や遺伝子関連の用語、70年代の特撮やかつての名作アニメ、SF等を思い起こさせる演出などなど。
 それぞれの引用は、それぞれの元ネタに親しみのあるファン達から歓迎され、それぞれの論点からの解釈を生み出すのに成功した。
 いくつかの分野に関しては、専門の学者達までコメントを与えていた。 
 「ありとあらゆる人が見た時に、自分の鏡となって返ってくるような作りになっている。情報量がやたらと多いし、見た人の投射がそのまま返るようになってますからね。各個人によって感じる面白さも違う」(庵野監督「スキゾ・エヴァンゲリオン」) 
 作品自体が、多様な関心をひくことで話題を広げることを狙うという戦略は、間違いなく成功したといえるだろう。 
 一方、膨大な解釈が生み出されたにも関わらず、作品の、いわゆる「謎」とされる部分の解明や、物語の統一的な把握の試みは、ほとんど成功しなかった。
 少なくとも、万人が認める基本的解釈といったものさえ、まとまらなかったし、細かく分析すればするほど、矛盾が生じてくる面もあった。
 また、製作者自身、最初からきっちりと作品世界を考えた上で製作したわけではないことを明言していた。

以上 http://homepage3.nifty.com/mana/original.htmより引用。なかなか良い論を展開しているサイトだ。
 

 僕の意見を述べれば、こうだ。エヴァンゲリオンという「仕掛品」に価値があるのだとすれば、それは見た人間が自分で考えることによって何かを得る、ということだろう。しかし自分で考えてはじめて価値があるでは、作品ではなくただの問題提起である。問題提起ならクリエイターでなくだって、3歳児だってできる。最近電車の吊り革広告で見かけた「ねえお父さん、どうして子供はセックスしちゃいけないの?」という問いは世の中の99パーセントのお父さんを驚嘆させ絶句させ考えさせ成長させることはできるだろう。たやすいことだ。
 もしエヴァンゲリオンという作品の主旨が問題提起だったとしても、それにしても、製作者は一応の答えを提示しなければ無責任であり、非生産的である。答えを提示しないことは、可能性だけ言及して具体策を提示しないのと同じことだ。宿題を出すだけ出して採点をしないのと同じことだ。模試を受けさせて成績を返さないのと同じことだ。批判だけして代替案を提示しないのと同じことだ。それは簡単だが、無責任だ。そんな無責任なことをしていいのは、観衆であり、消費者であり、選挙民である。当然ながら、契約の相手方にいる製作者、生産者、政治家にそんな無責任なことをする権利はない。にもかかわらず、95年当時、この作品の公開は公共の電波を借りて、衆人の関心をあつめて、公然と行われていた。由々しき事態だ!
 エヴァンゲリオンは教育番組だ!公共の電波をジャックしての宿題の配布だ!センシュアリズムを餌にした挑戦状だ!そうだとしか思えない。そこにしかこの作品の意義がない。そう考えると、この宿題に食らいついた人間どもには、希望があるといえよう(あいまいな表現だが、ほかに良い言葉が思いつかない)

 ところで一歩引いてみれば、むきにならずに、普通にこの作品を楽しんでいた人もたくさんいるだろう。笑

いやむしろそれがほとんどかもしれない。そしてエヴァ現象の経済効果もあっただろうし、アニメーションの構図や情報過多という手法は「攻殻機動隊」にも受け継がれているように、後のアニメーション作品に影響も与えたのだろう。僕個人はこれをきっかけに聖書への関心がさらに高まった。

 また、この作品が一貫して美しく、インパクトがあり、キャラクターのデザインも秀逸であることを言うことを忘れてしまったが、最後にここで言っておこう。そして僕の一番好きなキャラがトウジで、嫌いなのがゲンドウで、萌えたのがレイであることも最後に言っておこう。さらに、主な登場人物三人 碇ゲンドウ、碇シンジ、綾波レイ  の名前が、キリスト教の三位一体説に絡んでいるというトリビアも最後に書いておこう。どういうことかって? はじめに言葉ありき。ゲンドウ(言動)はすなわち神。シンジ(神児)はその子で、レイ(聖霊)は神と子を媒介するものだからさ。なかなかおもしろい設定だろ。
  1. 2006/09/27(水) 06:42:33|
  2. 見た本、映画
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:4
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コメント

なるほど

私もその鑑賞会に参加したかった・・・笑
にしても相変わらずすばらしい観察眼と批評精神だね
建築の世界にいたら面白かったろうにな
今からでも遅くないので建築家になりなさい。
  1. 2006/09/27(水) 12:31:33 |
  2. URL |
  3. しまんぼ #AGI7I832
  4. [ 編集 ]

エヴァンゲリオンね。中国で見たけれど、いろいろショックを受けた。
どのエピソードか忘れたけれど、レイの機体が大破し重傷を受けたが、そのエントリープラグに急いで飛び込んだシンジに対して、「大丈夫だよ」と微笑したレイの姿が、今でもはっきり覚えている。美しいシーンだった。
  1. 2006/09/27(水) 13:28:47 |
  2. URL |
  3. bridgestar #-
  4. [ 編集 ]

あらまあ、うれしいことを。
批評は自信がありますが、クリエイティブな仕事、特に造形面でのものは、僕には無理ですよ。建築家という肩書きははなはだもえるものがあると思いますが。

レイの微笑みは、いいですよねー。あと僕が思うに、綾波レイは、たくさんいたり、巨大になったりするところもいいと思うんですよ。
  1. 2006/09/27(水) 20:08:57 |
  2. URL |
  3. 超 #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

>巨大になったりするところ

初めてあれを見たとき、びびった。
  1. 2006/09/27(水) 22:35:22 |
  2. URL |
  3. bridgestar #-
  4. [ 編集 ]

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おたくなどなど

TVシリーズ 2000年9月13日に発生したセカンドインパクトと呼ばれる大災害後の地球を舞台とする。その大惨事から復興を果たした2015年の人類は、あらたな脅威に見舞われていた。国連の下部組織であるNERV(ネルフ)は、使徒と呼ばれる謎の敵性存在を殲滅するために、汎用人
  1. 2007/04/16(月) 03:49:07 |
  2. おたくなどなど
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